飲食店の在庫管理をする夫婦経営者
2025年12月29日 8:30 am

「月末の棚卸に毎回2時間かかって、翌朝の仕込みがしんどい」

「毎月の試算表を見ると原価率が2〜3%ずれている。どっちが本当の数字なのかわからない」

「冷蔵庫の奥からまた賞味期限切れの食材が出てきた。仕入れたことすら忘れていた」

こうした悩みを抱えておられる飲食店経営者の方は、決して少なくないでしょう。名古屋・愛知を中心に飲食店のバックオフィス支援を行う当社には、「棚卸が負担で毎月後回しになっている」「食材ロスが減らないが原因がつかめない」というご相談がよく寄せられます。

じつは、これらの悩みは別々の問題のように見えて、根っこは同じ「構造的な原因」から来ています。準備と仕組みさえ整えれば、月末の棚卸は30分程度で終わらせることが可能です。

そして、もうひとつ重要なことをお伝えします。在庫管理は「食材ロスを減らすための手段」であるだけでなく、毎月の粗利益高を正確に把握するための、経営管理の土台でもあります。この視点を持てるかどうかで、在庫管理への取り組みの深さが変わります。

この記事を読むと、以下のことがわかります。

この記事のポイント

  • 事業系食品ロスは年間231万トン、外食産業だけで66万トンを占める(令和5年度・農林水産省)

  • 在庫管理が崩れた店には「3つの共通パターン」がある(80店舗以上の横断データと現場観察から)

  • 適正在庫は売上規模ではなく「日次使用量×納品リードタイム」で決まる

  • 月末棚卸は5ステップの仕組みで30分程度に短縮できる

  • 棚卸の精度が落ちると粗利益高の計算がブレ、経営判断の土台が崩れる

飲食店の在庫管理は「経営の土台」— なぜ今、見直す必要があるのか

事業系食品ロスは年間231万トン|外食産業が抱える構造的課題

農林水産省が2025年6月に公表した最新データ(令和5年度)によると、日本国内の食品ロス量は年間464万トン。このうち食品関連事業者から発生する事業系食品ロス量は231万トンで、削減傾向が続いているものの、依然として大きな規模にのぼります。

業種別の内訳を見ると、外食産業は66万トンと、製造業(108万トン)に次ぐ割合を占めています。農林水産省が需要予測の精緻化といったDXを推進している点からも、外食産業の多くで適切な在庫管理ができていないという構造的な課題が浮かび上がります。

📖 参考:🔗 農林水産省「事業系食品ロス量(2023年推計値)を公表」

在庫管理の不備がもたらす「見えない損失」

在庫管理が不十分だと、次の3つの問題が連鎖的に発生します。

1. 食材ロスによる利益の圧迫

適正在庫が把握できていないと、「念のため多めに発注」という判断をしがちです。使い切れない食材が賞味期限切れで廃棄され、仕入れコストと廃棄処理費用の二重負担が発生します。

⚠️ 試算①:食材ロスが原価に与えるインパクト(理論値)

年商5,000万円・原価率30%の飲食店で、食材ロス率が3%ある場合:
年間仕入額:5,000万円 × 30% = 1,500万円
食材ロス額:1,500万円 × 3% = 45万円の損失

この45万円を売上増加で補うには、粗利益率70%で割ると「約64万円の売上増」が必要になります。来客数や客単価に依存する「売上増加」より、自力で取り組める「ロス削減」のほうが、確実に利益を守る手段といえるでしょう。

2. 原価率の不正確な把握

帳簿上の在庫と実在庫がズレていると、正確な原価率が算出できません。「黒字のはずなのに手元にお金が残らない」という状態は、このズレが積み重なった結果である可能性があります。

3. 衛生管理リスクの増大

賞味期限切れの食材が冷蔵庫に残ったり、保管方法が不適切になったりすると、食中毒のリスクが高まります。一度でも食中毒事故が発生すれば、営業停止・賠償責任・信用失墜という取り返しのつかないダメージを受けます。在庫管理は利益だけでなく、お客様の安全と店の信用を守る業務でもあります。

賞味期限切れ食材を発見し困った表情で見つめる日本人飲食店経営者

在庫管理が崩れているお店に共通する「3つの状態」— 80店舗以上の現場で見えたこと

私は、飲食コンサルタントとしての現在の仕事に就く前、東海エリアで80店舗超を展開する外食FCチェーンの本部取締役として、多店舗のデータと現場を横断的に見てきた経験を持ちます。

その経験から言えることがあります。在庫管理がうまくいっていないお店には、業態や立地を問わず、共通した「3つの状態」がありました。

状態①「冷蔵庫が整理されていない店」は、在庫の把握もできていない

在庫管理が崩れているお店の最も目に見えるサインが、冷蔵庫・冷凍庫の乱雑さです。ただ、因果関係はよく誤解されます。「在庫が多すぎるから片付けられない」のではなく、その逆です。

保管場所が乱雑だから、今の在庫を正確に把握できなくなる。把握できないから、また必要以上に発注してしまう——という悪循環が起きているのです。

乱雑な冷蔵庫では、片付け・整理整頓の作業コストが大きく、優先順位が劣後します。結果的に「今どれだけ在庫があるか」という把握がおろそかになり、棚卸の精度も落ちていきます。整理された保管環境をつくることは、在庫管理の「効率化」の前提条件です。棚卸に時間がかかっているお店は、まず保管場所の整理から始めることをおすすめします。

状態②「在庫が多い店」は、材料比率も高い——根本原因は使用量の把握不足

データと現場の両面から見えてきた、もうひとつの共通パターンがあります。在庫が多い店ほど、材料比率(原価率)も高い傾向があったという点です。

一見すると当たり前のように聞こえますが、問題の本質は別の場所にあります。「一日当たりに必要な食材の使用量を、正確に把握していない(または軽んじている)」ことが、根本原因でした。日次の販売数量から算出できる各食材の使用量を把握できていないと、発注量の判断が感覚頼りになります。結果として「念のため多めに」という判断が積み重なり、在庫が膨らんでいきます。

💡 当時の実例(私が直営店店長だった頃の話)

私がFC本部で基幹直営店の店長を担当していた時期のことです。当時の記憶では、私の店舗は月商が450万円前後、配属されてきた若手社員の前任店舗は350万円前後でした。

その社員に、想定される食材使用量とリードタイムを考慮した発注方法を教え、実践させたところ、彼は驚いた顔でこう言いました。

「以前の店より売上が月100万円以上多いのに、在庫はこんなに少なくて良いんですか!」

実際、月商350万円前後の前任店と、月商450万円前後の私の店舗で、月末の棚卸額はほぼ同水準でした。「使用量に基づいた発注」を徹底すれば、売上規模が大きくても必要以上に在庫は膨らまないのです。逆に言えば、「日次使用量の把握」ができていなければ、売上が少なくても在庫は増え続けます。

状態③「試算表の原価率が毎月2%以上ブレている」店は、棚卸を疑う

FC本部時代とは別に、現在の税理士法人での経験からも見えてきた視点があります。顧問先の飲食店の試算表を確認する中で、月次の原価率が2%以上の上下変動を繰り返しているお店は、棚卸を正確に行っていないケースが多いという傾向があります。

月末の棚卸をそもそも行っていない飲食店では、試算表に表れる原価率が「その月の仕入高だけを反映したもの」になってしまいます。月末近くに高単価の食材をまとめ買いすると、未使用在庫を加味しないまま原価として表れ、その月だけ原価率が跳ね上がります。翌月は逆に低く見えます。これが「原価率の暴れ」の正体です。

月商300万円のお店で仕入タイミングの違いにより棚卸額が6万円ズレると、それだけで原価率が2%変動します。この数字の揺れが「実際に起きている原価の動き」なのか「棚卸の不備による見た目の差異」なのかが判断できない状態では、適切な手が打てません。

⚠️ チェックポイント:あなたのお店の試算表で、原価率は毎月安定していますか? 2%以上の変動が続いているなら、まず月次棚卸の実施状況を見直すことをおすすめします。

飲食店の適正在庫|納品頻度から逆算する実践的アプローチ

適正在庫とは何か

適正在庫とは、売上獲得の機会を逃さず、かつ食材ロスも出さない在庫量のことです。少なすぎれば品切れによる機会損失が発生し、多すぎれば廃棄ロスが増えます。状態②でご紹介したように、在庫の過不足は売上規模よりも「使用量の把握精度」によって決まります。

適正在庫日数は「納品頻度」で決まる

適正な在庫日数は、取引業者の納品頻度によって概ね決まります。

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納品頻度適正在庫日数の目安理由
毎日納品1〜2日分翌日には新しい食材が届くため、最小限の在庫で運営可能
週2〜3回(3〜4日おき)3〜5日分次回納品までの日数+急な来客増への備え
週1回納品7日分以上次回納品まで1週間あるため、相応の在庫が必要

💡 生鮮食品(野菜・魚・肉)は納品頻度を上げることで、鮮度向上と在庫圧縮を両立できます。納品業者と交渉し、少量・高頻度納品の体制を整えることが、在庫最適化の第一歩です。

自店の在庫日数を計算する方法

現在の在庫が何日分あるかは、以下の計算式で算出できます。

在庫日数 = 棚卸額 ÷ 理論原価率 ÷ 平均日商

⚠️ 試算②:在庫日数の計算例(理論値)

棚卸額:12万円 / 理論原価率:30% / 平均日商:10万円
→ 12万円 ÷ 30% ÷ 10万円 = 4日分

納品頻度が週2〜3回(3〜4日おき)なら「4日分」は概ね適正。毎日納品なら過剰在庫の可能性が高い。

月次で在庫日数を記録・比較することで、「発注量が多すぎた月」「廃棄が増えた月」を客観的に把握できます。

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棚卸額在庫日数判定
10月65万円4.3日分✅ 適正
11月72万円4.8日分⚠️ やや過剰
12月58万円3.9日分✅ 適正
在庫日数を計算する経営分析

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Information

「自分のお店の在庫日数、計算したことがありますか?」

「在庫が多い気がするが、どれくらいが適正かわからない」「毎月の原価率がなぜかブレる」——そうした状態の根本原因は、在庫管理の仕組みにあることがほとんどです。初回相談は60分無料ですので、お気軽にご連絡ください。

月末棚卸を30分で終わらせる5ステップ実践法

棚卸作業を効率化するには、事前準備と仕組み化が不可欠です。以下の5ステップを実践すれば、従来2時間かかっていた棚卸が30分程度で完了します。

ステップ1:事前準備を徹底する(所要時間:目安10分)

  • 保管場所の整理整頓:冷蔵庫・冷凍庫・食材保管棚を整理し、同じ食材はまとめて保管。賞味期限切れは事前廃棄。

  • サンプル品・私物の分離:業者サンプルや従業員私物は「棚卸対象外」とラベルで明示。

  • 計量器具の準備:デジタルスケール・メジャーカップ・メジャーを用意。100円ショップの材料で十分です。

  • 棚卸表の準備:Excelテンプレートまたは紙の棚卸表を印刷。食材名は事前入力しておく。

💡 普段から整理整頓を習慣化できているお店では、この準備が5分程度で終わります。整理整頓の徹底が、棚卸効率化の最大の土台です。

ステップ2:食材をカテゴリー別に分類し、分担する(所要時間:目安5分)

すべての食材を一度に数えようとすると混乱します。以下のカテゴリー分けで効率化できます。

  • ドリンク類(酒類・ソフトドリンク)
  • 常温保存食材(米・乾物・缶詰)
  • 冷蔵食材(野菜・肉・魚)
  • 冷凍食材
  • 調味料類(醤油・みりん・油など)

夫婦2人で行う場合は「ドリンク・常温を担当A、冷蔵・冷凍を担当B」と分担すると、作業時間を半分以下にできます。

ステップ3:先入先出(FIFO)を日常的に徹底する

先入先出(First In, First Out)とは、仕入れが古い食材から先に使うルールです。月末の棚卸を楽にするための日常習慣として定着させることが重要です。

  • 保管ルールの固定:新しい食材は奥、古い食材は手前に配置。

  • ラベル管理:マスキングテープ+油性ペンで「納品日・開封日・賞味期限」を記入。100円ショップ品で十分です。

  • 週1回の在庫確認:発注作業のタイミングで冷蔵庫をチェックし、期限が近い食材は「本日のおすすめ」として優先使用する対策を立てる。
先入先出ルールに従って整理された業務用冷蔵庫で古い食材を手前に配置している様子

ステップ4:棚卸表を活用して記録する(所要時間:目安10分)

棚卸表の「並び順」は実際の在庫配置に合わせることが鉄則です。食材名のあいうえお順では、冷蔵庫→冷凍庫→常温→冷蔵庫と何度も行き来することになり、作業時間が大幅に増えます。保管エリア(冷蔵・冷凍・常温)ごとにまとめた順序で棚卸表を作成しましょう。

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保管区分収納場所食材名仕入単価数量①数量②合計数量単位合計金額
冷蔵冷蔵庫A上段牛肉(国産)2,500円/kg0.8kg0.4kg1.2kgkg3,000円
冷凍冷凍庫Bエビ(大)3,000円/kg0.8kg0.8kgkg2,400円
常温食材棚2段目4,000円/袋2袋2袋8,000円
タブレット端末の棚卸表を使って効率的に在庫確認を行う日本人飲食店スタッフ

数量欄を2列設ける理由

同じ食材が複数の保管場所に分かれているケースは珍しくありません(例:冷蔵庫Aに牛肉0.8kg、冷蔵庫Bに牛肉0.4kg)。数量欄を2列にすることで、その場で別々に記録でき、数え漏れや重複を防げます。

⚠️ カウント漏れに注意する品目

  • 卓上調味料:テーブルに置かれている醤油・ソース・ドレッシング
  • 厨房作業台に出ている食材:仕込み中の野菜、開封済みの調味料
  • 仕込み・加工済み食材:タレに漬け込んだ肉、自家製ソース、炊いたご飯
  • ホール・バックヤードのドリンク材料:ビールサーバーのタンク等

ステップ5:帳簿と実在庫のズレを確認する(所要時間:目安5分)

棚卸後は帳簿上の在庫と実在庫を照合します。一般的に1%以内が許容範囲とされており、それを超える場合は原因調査が必要です。

⚠️ 試算③:ズレの計算例(理論値)
棚卸額:60万円 / 帳簿上の在庫:61万円
ズレ:(61万円 ー 60万円)÷ 60万円 ≒ 1.7%
→ 1%を超えるため原因調査が必要

在庫ズレの主な原因7つと対策

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原因対策
①廃棄した食材を帳簿に未記録廃棄ノートを設置し、廃棄食材・数量・理由を都度記録する
②発注量と納品量の不一致納品時に必ず検品し、伝票と実物を照合する
③従業員の不適切な持ち出し・飲食在庫管理ルールを明文化し、健全な環境整備として徹底する
④オーダーミス・調理ミスの多発オーダー確認体制の見直し、調理工程の簡略化を検討
⑤オーバーポーション(規定超過提供)レシピを明確化し、計量器具を使用して提供量を統一する
⑥盗難被害保管場所への施錠、防犯カメラの設置を検討
⑦棚卸時のカウントミス保管場所の整理整頓、半加工品も必ずカウント、ダブルチェック

在庫ズレは「お金が消えている」ことと同義です。放置せず、必ず原因を特定して改善しましょう。

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在庫管理と分配率コントロール——棚卸が経営判断の「精度」を決める

粗利益高は「正確な棚卸」があってはじめて計算できる

当社では、飲食店向けの経営管理手法として「分配率コントロール」を積極的に紹介・導入しています。これは、売上から食材原価を差し引いた粗利益高を管理の基準に置き、人件費・家賃・広告費・その他経費が粗利益高の範囲内に収まっているかを4つの「分配率」で確認する方法です。

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分配率の種類内容
労働分配率人件費 ÷ 粗利益高
設備分配率家賃・減価償却費等 ÷ 粗利益高
販促分配率広告宣伝費 ÷ 粗利益高
管理分配率水道光熱費・その他経費 ÷ 粗利益高

粗利益高の範囲内で経費を使い続ける限り、お店が営業赤字になることはありません。経費を「売上の何%か」ではなく「粗利益高の何%か」で管理することで、コスト構造の実態がより正確に見えてきます。

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棚卸の精度が落ちると、粗利益高の計算がブレる

分配率コントロールを正しく機能させるには、正確な食材原価の把握が前提条件です。そして正確な食材原価を計算するには、月次の棚卸が不可欠です。

実原価 = 前月在庫 + 当月仕入 ー 当月在庫(=当月末の棚卸額)

月末の棚卸額が不正確だと、この計算式から導かれる実原価も、そこから計算される粗利益高も、すべてズレたものになります。状態③でご説明した通り、月商300万円のお店で棚卸額が6万円ズレると原価率が2%変動します。「ズレた粗利益高」をもとに分配率を計算しても、正しい経営判断はできません。在庫管理は、すべての経営管理の土台なのです。

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まとめ|在庫管理で利益を守り、経営を安定させる

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ポイント要点
在庫管理が崩れる3つの状態①冷蔵庫が乱雑、②使用量を把握していない(過剰在庫=高原価率)、③試算表の原価率が毎月2%以上ブレる
適正在庫の考え方売上規模ではなく「日次使用量×納品リードタイム」で決まる
在庫日数の計算棚卸額 ÷ 理論原価率 ÷ 平均日商。月次で推移を確認する
棚卸の5ステップ①事前準備、②カテゴリー分類・分担、③先入先出の日常化、④棚卸表への記録、⑤帳簿との照合
棚卸表のポイント保管エリア順に並べる・数量欄を2列設ける・半加工品も対象にする
経営管理との接続正確な棚卸 → 正確な実原価 → 正確な粗利益高 → 分配率コントロールの精度向上

在庫管理の改善は、食材ロスの削減という目に見える効果だけでなく、毎月の経営判断の精度を高めるという、見えにくいが大きな効果をもたらします。まず自店の在庫日数を計算してみるところから始めてみましょう。

よくある質問(FAQ)

飲食店の棚卸は月に何回行うべきですか?

月1回、月末に実施するのが基本です。高額食材を多く扱う店舗や、在庫管理の精度をより高めたい場合は、週1回または半月ごとに実施することも効果的です。まず月次から始め、慣れてきたら頻度を上げることをおすすめします。

棚卸表はExcelと紙、どちらが良いですか?

年商3,000万〜1億円規模の夫婦経営店であれば、Excelで十分です。数量を入力するだけで合計が自動計算されるため、計算ミスを防げます。システムに不慣れな方は紙の棚卸表でも問題ありません。毎月同じフォーマットを使い回すことで、徐々に慣れて作業時間が短縮されます。

適正在庫日数はどれくらいが目安ですか?

納品頻度によって異なります。週2〜3回納品であれば3〜5日分、毎日納品であれば1〜2日分が目安です。まず「棚卸額 ÷ 理論原価率 ÷ 平均日商」で自店の現状の在庫日数を計算し、納品頻度と照らし合わせてみましょう。

棚卸をしていないと、税務上の問題が出ますか?

棚卸は確定申告にも関わります。仕入れた食材のうち月末に残っている在庫は「翌月に繰り越す資産」として計上する必要があり、棚卸を行わないと正確な売上原価が計算できません。税務調査の際に棚卸記録の保存を求められることもありますので、月次での記録保管をおすすめします。詳しくは顧問税理士にご確認ください。

廃棄が多い食材を特定するにはどうすればよいですか?

月次の棚卸表を数か月分並べると、在庫が減りにくい食材(滞留している食材)が見えてきます。その食材を「本当に毎月必要な量だけ仕入れているか」を見直してみましょう。メニュー構成やレシピの見直しにつなげることもできます。

仕込み済み食材(タレ漬け肉・自家製ソースなど)はどうカウントすればいいですか?

仕込み済み食材は「仕込み時の食材原価」で棚卸額を計算するのが原則です。たとえばタレ漬け肉1kgの仕込み原価が2,000円なら、残量0.5kgであれば1,000円として計上します。レシピや仕込みマニュアルに仕込み原価を記載しておくと、棚卸時の計算がスムーズです。

帳簿と実在庫のズレが毎月続く場合、どこを疑えばよいですか?

まず「廃棄記録の有無」と「納品時の検品」を確認してください。廃棄した食材を帳簿に記録していないケース、納品量と発注量の差異を見逃しているケースが最も多い原因です。次に、オーバーポーション(提供量の超過)が日常的に起きていないかをチェックします。月次で原因を一つずつ潰すことで、徐々にズレは縮小します。

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