夫婦で営む飲食店の経営者
2025年10月25日 9:45 pm

愛知県名古屋市で飲食店を夫婦で経営されている経営者様へ。

 

「毎日、朝から晩まで夫婦で必死に働いているのに、月末になると手元にお金が残らない…」

「売上は上がっているはずなのに、なぜか利益が出ない」

「仕入れ高騰や人件費高騰で、経営がどんどん厳しくなっている」

 

このような悩みを抱えながらも、日々の仕込みや接客、片付けに追われ、じっくりと数字に向き合う時間が取れていないのではないでしょうか?

 

こんにちは。株式会社セルフィー代表の岡野です。
私たちは名古屋市を拠点に、まさに皆様のような夫婦で営む飲食店様のバックオフィス業務改善や、経営数値の活用支援を行っています。

 

多くの飲食店様が陥りがちなのが、感覚的な「どんぶり勘定」です。

 

「売上がこれくらいだから、経費はこれくらいだろう」
「先月黒字だったから、今月も大丈夫だろう」

 

この「どんぶり勘定」こそが、必死に働いて得たはずの利益を、知らず知らずのうちに溶かしてしまう最大の原因です。

 

この記事では、知識だけのコンサルではなく、私自身が実務経験と現場観察で培ってきた、利益を確実に残すための「3つの経営管理手法」を、具体的にお伝えします。


なぜ今、夫婦経営の飲食店に「計数管理」が必要なのか?

「うちは家族経営だから、細かく管理しなくても大丈夫」
「顧問税理士さんが見てくれているから問題ない」

 

そう思われるかもしれません。

 

しかし、税理士さんの主な役割は「過去の数字」をまとめ、正しく「税務申告」することです。

一方私たちが重視するのは、「未来の利益」を作るための数字の“活用”です。

 

特に夫婦経営の飲食店は、生活と経営が密接なため、「公私混同」が起こりやすく、経費の線引きが曖昧になりがちです。また、忙しさのあまり、どちらがどれだけ利益に貢献しているか、どこに無駄があるかを「見える化」できていないケースが非常に多いのです。

 

だからこそ、客観的な「数字」に基づいた経営管理手法が、皆様の努力を「利益」という形で報われるために不可欠なのです。


手法1:売上の「稼ぎ頭」を見極める「メニュー別粗利益高ABC分析」

皆様の店で、一番の「稼ぎ頭」のメニューはどれですか?
「一番よく出るメニュー」と答えるかもしれませんが、それが「一番利益を稼いでいる」とは限りません。

「A:75%, B:20%, C:5%」で仕分ける理由

多くのABC分析は「売上高」で見ますが、私たちは「粗利益高(売上高 - 食材原価)」で見ます。

なぜなら、1,000円で売れても原価が800円(粗利200円)のメニューより、500円で売れて原価が100円(粗利400円)のメニューの方が、お店への貢献度は高いからです。

 

さらに、私たちはランク付けを以下のように定義しています。

 

  • Aランク: 粗利益高の累計構成比 0%〜75%
  • Bランク: 粗利益高の累計構成比 75%〜95%
  • Cランク: 粗利益高の累計構成比 95%〜100%

 

一般的な「80:20の法則」より、Aランク(稼ぎ頭)の範囲をあえて狭く(75%)設定しています。

 

これは、「本当に集中すべき、店の生命線となるメニュー」をよりシビアに特定し、そこに資源を集中投下するためです。

また、残りのCランク(5%)は、ハッキリ言って「お荷物」である可能性が高いと判断します。

[実践] 分析ステップとランク別改善アクション

この分析は、POSレジのデータとメニューごとの原価計算があれば、Excelでも作成可能です。

 


  1. 全メニューの「販売数」と「1食あたり粗利益高」を出す。
  2. 「販売数 × 1食あたり粗利益高 = メニュー別粗利益高」を算出。
  3. メニュー別粗利益高を「降順(多い順)」に並び替える。
  4. 上から順に構成比を計算し、「A」「B」「C」にランク付けする。

 

分析したら、次のように対策を打ちます。

 

Aランク(最重要・稼ぎ頭):

    • 絶対に欠品させない。品質を徹底的に維持する。
    • メニュー表の一番目立つ場所(ゴールデンゾーン)に配置する。
    • 「まずはこれ!」とスタッフ全員が推奨できるようにする。

 

Bランク(準重要・維持):

    • 安定的に利益を稼いでくれるメニュー群。
    • Aランクに昇格できないか、セットメニュー化などで「合わせ買い」を狙えないか検討する。
    • 調理工程を見直し、原価低減の余地がないか探る。

 

Cランク(改善・見直し対象):

    • 注文数が少ないか、出ても粗利が低い「死に筋」メニュー。
    • 本当にそのメニューは必要ですか? 仕込みの手間がかかるだけかもしれません。
    • 「値上げ」するか、思い切って「メニューから外す」勇気も必要です。

 


【自店での実践が難しいと感じたら…】

「原価計算のやり方がわからない」「POSレジのデータをどう活かせばいいか…」

 

そんな時は、私たちにご相談ください。

面倒なデータ集計から分析、具体的な改善アクションまで、実務レベルでサポートします。
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手法2:赤字を防ぐ「金庫番」の仕組み「分配率コントロール」

利益を残すには、売上を上げるだけでなく、経費(コスト)を管理することが極めて重要です。特に「人件費」や「家賃」の管理は死活問題です。

なぜ「売上」ではなく「粗利益高」で予算を組むのか?

多くの経営者様が「FLコスト(食材原価+人件費)は売上の60%以内に」といった管理をされています。
しかし、これには大きな落とし穴があります。

 

例えば、売上が100万円でも、原価が40万円(粗利益高60万円)の店と、原価が30万円(粗利益高70万円)の店では、経費に使える「元手」が全く違います。

 

私たちは、変動費である「食材原価」を売上から引いた「粗利益高」を“お店の本当の儲け”と定義します。そして、「粗利益高の範囲内(パイ)で、残りの経費をどう配分するか」を考えます。

 

粗利益高以上に経費を使わなければ、絶対に赤字にはならない。これが「分配率コントロール」の基本的な考え方です。

[実践] 4つの分配率とコントロール方法

私たちは経費を大きく4つに分け、それぞれ「粗利益高」に対する比率(分配率)の予算を組みます。

 

1.労働分配率(人件費):

 

      • 内容:社員給与、パート・アルバイト代、法定福利費など
      • 管理:粗利益高の〇%以内(例:40%)と決め、月々のシフト作成時に人件費総額が予算内に収まるよう調整します。オーバーしそうなら、生産性を上げる(例:仕込み方法の改善)か、営業時間の見直しを検討します。

 

 

2.設備分配率(固定費):

 

      • 内容:家賃、減価償却費、リース料など
      • 管理:ここはほぼ固定です。この割合が高すぎる場合、根本的に「売上(粗利益高)が足りない」か「オーバースペックな物件を借りている」可能性があり、長期的な移転なども視野に入れます。

 

 

3.販促分配率(広告宣伝費):

 

      • 内容:グルメサイト掲載料、チラシ代など
      • 管理:「粗利益高の〇%(例:5%)」と予算を決め、その範囲内で最も効果的な施策(例:今月は新規客よりリピーター対策に使う)を選びます。

 

 

4.管理分配率(その他経費):

 

      • 内容:水道光熱費、通信費、消耗品費など
      • 管理:水道光熱費の高騰が厳しい昨今ですが、ここも「〇%(例:10%)」と予算化し、無駄な電気の消し忘れなど、小さなコスト削減を徹底します。

 

これを毎月予算化し、月末に実績と比較する(予実管理)だけで、お金の流れが驚くほど明確になります。


手法3:お店の「ムダ」を可視化する「時間帯別損益計算書」

1日の営業が終わり、「今日は売上〇万円だったね、お疲れ様」で終わっていませんか?
その「〇万円」は、どの時間帯が稼ぎ出し、どの時間帯が足を引っ張っていたでしょうか?

POSレジ活用!時間帯別P/Lの作り方

1日トータルでは黒字でも、実は「ランチタイムは赤字だった」「ディナー前のアイドルタイムに人員を配置しすぎて大赤字」というケースは、私たちが支援する中でも非常によくあります。

 

「時間帯別損益計算書(P/L)」は、お店の「ムダ」を発見する最強のツールです。

 

【簡単な作り方】

1.時間帯別の「売上高」「粗利益高」を出す:

POSレジのデータから、例えば「11-14時(ランチ)」「14-17時(アイドル)」「17-22時(ディナー)」のように時間帯を区切って集計します。

 

2.時間帯別の「人件費」を出す:

シフト表と時給から、各時間帯に何人のスタッフが何時間入っていたかを計算し、人件費を割り当てます。

 

3.時間帯別の「その他経費」を割り当てる:

家賃や水道光熱費などの固定費は、各時間帯の「売上高」や「営業時間」に応じて按分します。

[実践] アイドルタイムとピークタイムの課題発見法

このP/Lを見ると、衝撃的な事実が見えることがあります。

 

  • アイドルタイムの課題発見:

「14-17時」のお客様が2組しかいないのに、スタッフが3人(時給3,000円)も入っていたら、その時間帯は確実に赤字です。

 

対策: 思い切って「中休み」を導入する、ワンオペレーションで回せる体制にする、テイクアウトや仕込みの時間に集中するなど、対策が明確になります。

 

 

  • ピークタイムの課題発見:

「19-21時」は満席で売上も高いのに、利益が思ったより出ていない。

 

原因仮説: スタッフが足りず、お客様の回転率が悪い? オペレーションが混乱し、オーダーミスや廃棄が多い?

 

対策: ピーク時の人員配置の最適化、オーダーシステムの導入などを検討します。

 

 

このように、1日という「面」ではなく、時間帯という「線」で経営を見ることで、打つべき手が具体的になります。


税理士任せでは見えない?名古屋の飲食店経営を「実務」で支える当社の強み

ここまで3つの手法をご紹介しましたが、「理論はわかったけど、自店でやるのは難そうだ」と感じられたかもしれません。

 

私たち株式会社セルフィーは、税理士や社労士の先生方とは立ち位置が異なります。
(※当社は税理士資格を保有していないため、税務申告の代行など独占業務は行えません)

 

税理士の先生方が「税務・会計のプロ」なら、私たちは「現場の実務改善と経営数値活用のプロ」
す。

経営数値の「作成」でなく「活用」を伴走支援

多くのコンサルティングは、分析レポートを「作って終わり」かもしれません。

 

私たちは違います。

代表である私自身が現場を拝見し、皆様の店のPOSレジのデータや経理状況を見ながら、「どうすれば経理が楽になるか(業務改善)」「どうすればその数字を利益改善に活かせるか(経営改善)」を、両輪でサポートします。

夫婦経営だからこその悩みに寄り添うカスタマイズ対応

テンプレート通りの支援はいたしません。

 

「夫(厨房)に数字の重要性をわかってもらいたい」
「妻(経理・ホール)の負担を減らしたい」
「成長企業だからこそ、バックオフィスをしっかり固めたい」

 

私たちのお客様は、成長意欲が高く、黒字経営を目指す夫婦経営の事業者様が中心です。

各事業者様様の実情に合わせた、オーダーメイドのコンサルティングが私たちの強みです。

税理士さんや社労士さんとも敵対するのではなく、連携を取りながら、皆様の経営をトータルで支えます。


利益体質の飲食店へ。まずは「初回無料経営相談」から始めませんか?

「どんぶり勘定」から脱却し、夫婦で掴んだ利益を確実に会社に残していく。
その第一歩を、私たちと一緒に踏み出しませんか?

 

株式会社セルフィーでは、名古屋市及び近郊の飲食店経営者様向けに、「初回60分間の無料経営相談」を実施しております。

 

この無料相談では、

 

「今、何に一番悩んでいるか」

「3つの手法のうち、まずはどれから着手すべきか」

「当社のサービスが本当にお役に立てるか」

 

といった点を、じっくりヒアリング・簡易診断させていただきます。

 

もちろん、無理な営業や契約の強要は一切いたしません。
「話を聞いてみるだけ」でも大歓迎です。

 

安心して、まずはお気軽にご連絡ください。

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